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Season 0|移住準備編Episode 01

仮住まいを買って、あとで民泊にする? 移住計画に「二軒目」が生まれた日

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那須で土地を買って、

自分たちの家を建てる。

そんな話がかなり具体的になってきた頃。

私は、ふと気づいた。

注文住宅を建てるなら、

土地を買って。

設計をして。

工務店を決めて。

工事をして。

完成を待つ。

当然、

すぐには住めない。

では。

家が完成するまで、

どこに住む?


本宅ができるまで、那須で家を借りる?

最初に考えたのは、

普通に賃貸だった。

那須で家を借りる。

そこに一年くらい住みながら、

土地を探したり、

家づくりを進めたりする。

それなら、

実際の冬も経験できる。

スーパーまでの距離も分かる。

道路の凍結も、

雪も、

虫も、

湿気も、

全部体験できる。

移住前のお試しとしては、

かなり合理的。

……なのだけれど。

少し前に、

薪ストーブ付きの戸建て賃貸を探して、

私はすでに知っていた。

自分たちの条件に合う賃貸、あんまりない。

犬。

猫。

戸建て。

庭。

できれば森。

できれば薪ストーブ。

条件を足すほど、

物件が消えていく。


だったら、安い中古住宅を買えばいいのでは?

そして。

また危険な発想が出てくる。

賃貸がないなら、安い中古住宅を買えばいいのでは?

地方には、

数百万円の中古住宅がある。

それなら、

本宅を建てている間、

そこに住む。

工事が終わったら、

新しい家へ引っ越す。

ここまでは、

まだ分かる。

問題は、

その次だった。


引っ越したあとの家、どうする?

本宅が完成する。

私たちは新居へ移る。

すると、

仮住まいとして買った家が一軒残る。

売る?

もちろん、

それでもいい。

でも。

せっかく那須にある家。

庭もある。

場合によっては、

薪ストーブまである。

だったら――。

民泊にしたらいいんじゃない?

……。

出た。

ここで、

移住計画に突然、

二軒目の家

が誕生した。


「住むための中古住宅」から「あとで貸せる中古住宅」へ

この発想が出てから、

中古物件を見る目がまた変わった。

それまでは、

私たち夫婦と犬猫が、

一時的に快適に暮らせるか。

それだけでよかった。

でも今度は、

自分たちが出たあとに、

誰かに泊まってもらえるか。

という条件まで加わる。

森が見える。

庭がある。

車を停めやすい。

那須らしい雰囲気がある。

薪ストーブがある。

人を泊める部屋がある。

「私たちが住める」+「あとで人にも貸せる」

そんな家を探し始めた。

用途が増えたぶん、

当然、

物件選びはさらに難しくなった。


248万円の旧診療所まで見る

この頃、

かなり変わった物件まで見ていた。

たとえば、

元診療所。

価格はかなり安い。

建物もある。

広さもある。

最初は、

「面白い!」

と思う。

診療所だったなら、

広い部屋もありそう。

何か別の用途にも使えそう。

民泊に改装したら、

かなり個性的なのでは?

……。

ところが。

当然ながら、

診療所は住宅ではない。

キッチンは?

お風呂は?

寝室は?

断熱は?

住宅として暮らすには、

かなり手を入れなければならない。

安く買っても、住める家にするまでが高い。

土地だけのときと、

まったく同じことをまた学んでいる。

人間、

テーマが変わると同じ罠に何度でも落ちる。


逆に「そのまま住めそうな家」は強い

一方で、

薪ストーブがあって、

普通に生活できる中古住宅も見た。

価格は、

激安物件より高い。

でも。

すでにキッチンがある。

お風呂がある。

トイレがある。

寝られる。

暖房もある。

犬猫と暮らせそう。

つまり、

買ったあとすぐ住める。

当たり前のことなのだけれど、

古家や土地を見すぎたあとだと、

これがものすごく価値のあることに見えてくる。


仮住まいだから、完璧じゃなくていい

ここも、

本宅とは選び方が違った。

一生住む家なら、

間取り。

断熱。

窓。

収納。

庭。

細かいところまで気になる。

でも、

仮住まいなら。

多少狭くてもいい。

キッチンが理想じゃなくてもいい。

収納が少なくてもいい。

一年か二年、快適に暮らせればいい。

そのかわり、

その後、

貸しやすい家。

使い道のある家。

そっちのほうが大事。

家の評価軸が、

また一つ増えた。


「自分が泊まりたい家」なら民泊にもできる?

民泊について、

この頃の私はまだ、

かなりふんわりしていた。

営業日数。

旅館業法。

住宅宿泊事業法。

管理。

清掃。

消防。

そういう細かい話まで、

まだ完全には見えていない。

でも、

考え方としては単純だった。

自分が旅行で泊まりたいと思う家なら、ほかの人も泊まりたいのでは?

森がある。

犬と泊まれる。

薪ストーブがある。

庭がある。

静か。

ホテルとは違う。

家そのものを楽しめる。

那須なら、

そういう宿にも需要があるのでは?

と考えた。


犬連れなら、普通のホテルより一軒家がいい

特に、

犬。

これは自分たちが犬と暮らしているからこそ、

想像しやすかった。

犬連れ旅行。

荷物が多い。

ほかの宿泊客にも気を使う。

鳴き声。

足音。

外へ出す場所。

だったら、

一棟貸しの家

はかなり楽そう。

庭があれば、

さらにいい。

この頃から、

「犬と泊まれる家」

という考えが、

少しずつ私の中に残るようになった。

後になって、

それがずいぶん大きく育つことになる。


家を「住む場所」以外として見るようになった

東京に住んでいた頃、

私にとって家は、

基本的に住む場所だった。

仕事をする場所でもあるけれど、

あくまで自分たちが暮らす家。

でも、

那須の物件を見ているうちに、

家というものが、

少し違って見えるようになった。

住む。

仕事をする。

貸す。

泊まってもらう。

撮影に使う。

庭を使う。

何かを育てる。

家そのものに、いくつも役割を持たせられる。

地方の広い家や土地には、

そんな可能性があるように感じた。


一軒目を「失敗」にしなくていい

ここも、

私には大きかった。

移住先を決める。

家を買う。

もし、

もっといい土地が見つかったら?

もっと理想の家を建てたくなったら?

最初の家選びを間違えたことになる?

そう思うと、

家を買うのは怖い。

でも。

最初の家に住む。

次の家を作る。

引っ越す。

最初の家は、

民泊や賃貸として使う。

そう考えると、

最初の家を「一生の正解」にしなくてもいい。

これは、

かなり気持ちが楽になる発想だった。


移住計画に、「次」が生まれた

ここまでは、

移住というものを、

一回きりの引っ越しだと思っていた。

東京から那須へ。

家を買う。

そこで暮らす。

終わり。

でも、

この頃から。

まず住んでみる。

次に理想の家を作る。

最初の家には、

また別の役割を持たせる。

暮らしを一回で完成させなくてもいい。

そんな考え方が出てきた。


この頃から、民泊の種はあった

もちろん、

この時点ではまだ、

具体的な宿泊料金も、

サービス内容も、

運営方法も決まっていない。

「ピチュ森」という名前もない。

でも。

犬と泊まれる。

森。

庭。

一棟貸し。

自分たちが住んだ家を、

次の誰かにも楽しんでもらう。

振り返ってみると、

今考えている民泊の種は、

この頃にはもうあった。

最初は、

ただの

「仮住まい、あとでどうしよう?」

だったのに。

そこから、

「じゃあ泊まってもらえばいい」

になった。

家探しというものは、

本当に、

どこへ話が飛ぶか分からない。

🏠🌲🐕✨️

そして、

さらに広い土地を見るようになると。

今度は、

中古住宅を後から貸すのではなく、

最初から自宅とは別に、泊まるための家を作ったら?

という考えまで出てくる。

移住計画は、

とうとう、

「自宅+一棟貸しヴィラ」

へ進み始める。