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Season 0|移住準備編Episode 01

借りるつもりだったのに、なぜか軽井沢の別荘販売サイトを見始めた

バケーションレンタルを利用して、気になる土地を転々としながら暮らす。

そんな生活もいいかもしれない。

家を買わなくてもいい。
気に入らなければ次の土地へ移ればいい。
数年間あちこち暮らしてみて、本当に住みたい場所が見つかったら、そのとき改めて考えればいい。

かなり合理的な方法に思えた。

ところが、貸別荘の料金を眺めているうちに、私はふと思ってしまった。

これだけ払うなら、いっそ別荘を買ったほうがよくない?

まだ移住を考え始めて間もないころである。

なのにもう、「借りる」から「買う」へと話が飛んでいる。

我ながら展開が早い。

そこで私は、中古の別荘を検索し始めた。

最初に思い浮かんだのは軽井沢だった。

当時の私が持っていた別荘地のイメージは、かなり古いものだったと思う。

昭和からバブル期にかけて、たくさんの人が別荘を買った。
けれど世代が変わり、使われなくなった家が増え、今では維持するだけでも大変な「負動産」になっている。

そんな話をどこかで聞いたことがあった。

だから私は、

「軽井沢といっても、古い中古別荘なら意外と安いんじゃない?」

くらいの軽い気持ちで物件サイトを開いた。

そして知った。

軽井沢、普通に高い。

いや、もちろん安い物件もある。

築年数がかなり経っていたり、立地に条件があったり、手を入れることが前提だったり。

けれど、写真を見て「ここなら住みたいな」と思うような家になると、私が想像していたような「昔の別荘が投げ売りされている世界」とはまるで違った。

軽井沢は今でも人気の土地だった。

そりゃそうか。

東京からアクセスしやすく、夏は比較的涼しく、店も多い。
全国的に名前の知られた避暑地なのだから、急に価値がなくなるわけでもない。

そして別荘を調べていて、もうひとつ初めて知ったことがあった。

別荘は、家を買ったら終わりではない。

物件によっては毎年、管理費がかかる。

道路の維持管理や除雪、水道などについて、一般的な住宅地とは違う仕組みを採っている別荘地もある。

最初は、

「家を買うのに、そのあとも毎年お金を払うの?」

と思った。

固定資産税だってあるのに、さらに管理費。

なんだか損をしているような気がした。

ところが、調べていくうちに考えが変わってきた。

管理費を払う代わりに、管理会社や管理組合が道路や共用部分などを管理してくれる。

もちろん別荘地によって仕組みは違うけれど、一般的な集落のように自治会活動や地域の付き合いが濃くないところもあるらしい。

そこで私は思った。

……それ、むしろいいのでは?

私は人付き合いが得意なほうではない。

田舎暮らしには憧れる。

窓を開ければ山が見えて、庭があって、犬が走れて、夜になればちゃんと暗い。

そういう暮らしはしたい。

でも、

「移住したら自治会に入って、地域行事に参加して、ご近所さんと濃密なお付き合いをして……」

となると、一気に尻込みしてしまう。

自然の中には住みたい。

しかし人間関係まで濃くしたいわけではない。

なんとも都合のいい話である。

ところが別荘地なら、そのふたつを両立できる可能性がある。

森の中に暮らしながら、ある程度は個人でいられる。

道路や周辺環境については、管理費を払って管理をお願いする。

つまり、

お金で解決できる人間関係がある。

これはコミュ障の私には、かなり魅力的だった。

それまで私は「地方移住」と「別荘暮らし」を、なんとなく別のものだと思っていた。

地方移住は生活。

別荘は、お金持ちが休日に遊びに行く場所。

そんなイメージだった。

でも、別荘を生活の拠点にしたっていい。

むしろ私たちには、普通の集落へ移住するより、管理された別荘地で暮らすほうが向いているのかもしれない。

そう考え始めると、急に別荘地というものが魅力的に見えてきた。

バケーションレンタルを探していただけだったのに。

気がつけば私は、毎日のように中古別荘の間取り図を眺めていた。

別荘地、いいかもしれない。

かなりいいかもしれない。

そして私は、軽井沢の物件をさらに調べ始めた。

そこで改めて、ひとつの現実にぶつかった。

軽井沢、高い。

……さて、どうしよう。

トピックまとめ

バケーションレンタルを調べていたはずが、「買う」という発想が浮上

  • 長期で借りる金額を見ているうちに、「これだけ払うなら別荘を買うのもありでは?」と思い始める。

最初に思い浮かんだのが軽井沢

  • 「別荘といえば軽井沢」という、かなり単純なイメージから中古物件を検索。

私の中の別荘=“昔流行った負動産”だった

  • バブル期に買われ、今では使われず安く売られている家も多いのでは、と考えていた。
  • つまり「中古なら意外と安いはず」と思っていた。

ところが、軽井沢は今でも普通に高かった

  • 古くて安い物件はあるものの、「ここなら住みたい」と思う物件はそれなりの価格。
  • 「別荘=投げ売り」というイメージが崩れる。

別荘は“買って終わり”ではないことを知る

  • 固定資産税だけでなく、別荘地によっては管理費、水道施設の維持費、温泉利用権・管理費などが発生。
  • 最初は「家を買ったあともそんなに払うの?」と驚く。

でも、その“管理費”がむしろ魅力に見えてくる

  • 道路や共用部分、場合によっては除雪や巡回などを管理してもらえる。
  • 自治会や地域付き合いが濃すぎない別荘地もあると知る。

「田舎暮らしより別荘地暮らしのほうが私に合うかも」

  • 自然はほしい。
  • でも濃密な人間関係はできれば避けたい。
  • その両方を叶えられそうな“管理された自然の中の暮らし”に急激に惹かれていく。

そして再び現実に戻る

  • 「別荘地、めっちゃいいじゃん」
  • 「……でも軽井沢、高い」