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Season 0|移住準備編Episode 01

2000㎡あったら何を作る? 家だけじゃなく、庭と森まで設計し始めた

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朝。

私は、那須に建てるならどんな平屋がいいかを考えていた。

大きなLDK。

薪ストーブ。

夫婦それぞれの仕事部屋。

犬が庭へ出られる動線。

猫のためのキャットガーデン。

ゲストルーム。

収納。

かなり具体的な間取りまで考えて、

「こんな家なら暮らしやすそう」

と思っていた。

ところが。

家の間取りを描き終わると、

今度はその周りが気になってきた。

犬の庭は、どこに作る?

畑は?

薪を置く場所は?

森はどれくらい残す?

……。

気がつけば、

家ではなく、

土地2000㎡全部の設計

を始めていた。


家の前には、大きな芝生のドッグラン

まず欲しかったのは、

犬が思い切り走れる場所。

せっかく地方へ移住するなら、

リードを付けて散歩するだけではなく、

家の前で自由に走らせたい。

そこで、

家の前に大きな芝生のドッグラン。

リビングやデッキから、

そのまま出られる。

朝、

窓を開ける。

犬が走っていく。

仕事の合間に、

庭を見る。

犬が寝ている。

……。

最高では?

もう完全に、

家の中より、

窓の外の暮らしまでセットで考えていた。


さらに、犬が一周できるコースまで欲しくなる

でも。

ドッグランだけでは、

少し物足りない。

敷地が2000㎡もあるなら、

犬がぐるっと歩ける道を作ってもいい。

そこで、

周回ドッグコース。

家の横から、

畑の脇を通り、

雑木林の近くを歩いて、

また家の前へ戻ってくる。

散歩に行かなくても、

敷地の中を一周できる。

雨上がり。

朝。

夕方。

ちょっと外へ出たいとき。

便利そう。

というか、

人間も歩けば運動になる。

犬用という名目で、

自分の健康対策まで始まっている。


猫には、安全に外を楽しめる場所

犬は庭へ出せる。

でも、

猫はそうはいかない。

森の中を自由に歩かせるのは、

さすがに心配。

そこで、

平屋プランでも考えていた

キャットガーデン

を、敷地計画にもちゃんと入れる。

家から直接出られる。

外の空気。

日差し。

風。

草。

鳥。

でも、

外には逃げない。

猫からしたら、

かなり豪華なベランダみたいなものだろう。

犬には広大な庭。

猫には専用ガーデン。

人間より待遇がいい気がする。


畑も欲しい

そして、

地方暮らしといえば。

畑。

別に農家になりたいわけではない。

でも、

少しくらい野菜を育ててみたい。

トマト。

きゅうり。

ハーブ。

ブルーベリー。

果樹もいい。

自分の庭で採れたものを食べる。

ジャムを作る。

料理に使う。

そんなことを想像していると、

土地の一角に、

家庭菜園では済まなそうな畑

ができていく。

夫も、

何か育てることには興味がある。

こうして、

家の横に畑エリアができた。


でも、全部を畑にはしたくない

ただし。

土地が広いからといって、

全部を開拓したいわけではなかった。

私は、

森も欲しい。

木がある。

鳥が来る。

夏は日陰になる。

落ち葉が落ちる。

季節が変わる。

だから、

敷地の奥には

雑木林を残したい。

きれいに造成して、

全部を芝生にするのではなく、

一部は自然のまま。

人が使う場所。

犬が使う場所。

畑。

そして森。

そういう、

少しずつ役割の違う場所があるほうが、

楽しそうだった。


雑木林があると、薪まで見えてくる

そして、

薪ストーブに取り憑かれている私は、

当然こう考える。

この木、薪になるのでは?

もう病気である。

剪定した枝。

伐採した木。

倒木。

そういうものを、

少しずつ薪にする。

薪棚に積む。

乾燥させる。

冬になったら燃やす。

土地の木が、

暖房になる。

数週間前まで、

薪ストーブの使い方すら知らなかったのに。

とうとう、

森を燃料庫として見るようになっている。


薪棚も、ちゃんと場所がいる

薪活について調べて知った。

薪は、

割れば終わりではない。

乾燥させる。

積む。

風を通す。

雨を避ける。

だから、

家の近くには

薪棚。

でも近すぎても邪魔。

冬に運ぶことを考えれば、

遠すぎても困る。

こうして、

薪棚の場所まで考え始める。

もはや、

間取り図というより、

生活シミュレーションゲーム

である。


駐車場という、とても現実的な場所

もちろん、

夢ばかりではない。

車も必要。

地方暮らしなら、

ほぼ必須。

一台。

場合によっては二台。

来客用も考える?

作業するときに車を置く場所は?

薪や木材を運んできたら?

ということで、

玄関近くには

駐車・作業スペース。

家を建てるだけなら忘れそうな場所だけれど、

暮らしを考えると、

こういうところがすごく大事。

家の前に全部詰め込むのではなく、

生活の場所を分けたいと思うようになった。


2000㎡は「広い土地」ではなくなった

2000㎡。

数字だけ見れば、

ものすごく広い。

東京にいた頃なら、

「何に使うの?」

と思ったはず。

でも、

家。

芝生ドッグラン。

周回コース。

畑。

雑木林。

キャットガーデン。

薪棚。

駐車場。

作業スペース。

そうやって置いていくと、

不思議なことに、

使えてしまう。

むしろ、

「もう少しあってもいいかも」

なんて思い始める。

完全に感覚がおかしくなっている。


「庭」ではなく、小さな世界を作りたかった

この図を作りながら、

私は少し気づいた。

私が欲しいのは、

広い庭ではない。

庭という言葉だと、

家の周囲についている場所、

という感じがする。

でも私が考えていたのは、

それよりずっと大きかった。

犬が走る場所。

猫が外を見る場所。

畑。

森。

薪。

仕事をする家。

季節を感じる場所。

それぞれが、

少しずつつながっている。

つまり、

自分たちの小さな生活圏

を作りたかったのだと思う。


毎年、少しずつ作ればいい

もちろん、

2000㎡全部を、

最初から完成させる必要はない。

というか、

そんなことをしたら、

お金も体力もなくなる。

最初の年。

家。

最低限の庭。

犬の柵。

次の年。

薪棚。

畑。

さらにその次。

キャットガーデン。

果樹。

木を植える。

小道を作る。

そうやって、

毎年少しずつ増やしていけばいい。

ここでまた、

前日に出てきた考えがつながる。

終わらないプラモデル。

家も。

庭も。

森も。

完成させるのではなく、

育てていく。


ブルーベリー、ジャム、そして蜂蜜

畑のことを考えると、

当然、

何を育てるかも気になってくる。

その中で、

ブルーベリーがいいなと思った。

実を食べる。

ジャムにする。

保存もできる。

それだけでも楽しそう。

さらに夫は、

蜂蜜なんてどう?

と言い始める。

ブルーベリー。

花。

蜂。

蜂蜜。

ジャム。

……。

話が、

どんどん広がっていく。

この頃には、

豊洲にいるうちから養蜂を学んで、

移住したら少数の巣箱から始める、

なんてことまで考え始めていた。

家を探していた人間が、

ついに蜂を飼おうとしている。


朝は間取り、夜には「森の暮らし」の設計図

この日の朝、

私は家の間取りを考えていた。

それだけだった。

でも夜には、

家の外に、

犬。

猫。

畑。

森。

薪。

道。

駐車場。

作業場。

そんなものが全部並んでいた。

家の図面が、暮らしの図面になっていた。

この変化は、

自分でも面白い。


まだ「ぴちゅ森」という名前はなかった

この頃、

もちろん私は、

この場所を

「ぴちゅ森」

とは呼んでいなかった。

ただ、

自分たちが気持ちよく暮らせる場所を、

想像していただけ。

でも今、

当時作った2000㎡のマスタープランを見ると、

かなりのものが入っている。

森。

犬。

猫。

畑。

薪。

鳥が来そうな庭。

仕事をする家。

少しずつ育てていく暮らし。

振り返れば、

ぴちゅ森の種は、この頃にはもう芽を出していた。

まだ土地すらない。

もちろん家もない。

でも。

欲しい暮らしの形だけは、

少しずつ見えてきていた。

🌱🌲🏠🐕🐈

そして、

この理想を描いたあと。

私はいよいよ、

画面の中で物件を見るだけではなく、

現実の不動産会社に連絡する

という段階へ進んでいく。

ここから、

夢の家づくりに、

不動産用語と現実が乱入してくることになる。

……。

接道?
未登記?
私道負担?

私はただ、

森に家が欲しいだけなのだけれど。