本文へ移動

古民家を直しながら暮らすための車選び|夫婦でスペーシアBASEが本命になった理由

古民家を直しながら暮らすための車選び|夫婦でスペーシアBASEが本命になった理由
目次目次を閉じる

田舎へ移住して、古民家や空き家バンクの家を自分たちで少しずつ直しながら暮らしたい。

そんなことを考えていると、かなり現実的な問題にぶつかりました。

『家を買った直後、まだ住めない状態だったらどこで暮らす?』

水回りが使えない。床を剥がしている。壁や断熱を直している。電気工事が終わっていない。あるいは土地だけを買ってセルフビルドを始める可能性だってあります。

完成するまで賃貸を借りる? ホテルに泊まり続ける? それとも別の仮住まいを用意する?

そこで出てきたのが、『車で寝られれば、庭に車を置いて、家を直しながら生活できるんじゃない?』というアイデアでした。

これが、そもそも私たちが車中泊できる軽自動車を探し始めた理由です。

家が住めるようになるまで、車を「仮の部屋」にする

私たちは、古民家や空き家バンクの安い家を買って、自分たちで手を入れることも考えています。

床、壁、断熱、キッチン、トイレ、お風呂、電気。場合によってはかなり大きな工事になるかもしれません。

そんなとき、寝る場所だけでも車の中に確保できればかなり違います。

昼間は家を直す。夕方になったら片付ける。車の中でご飯を食べたりPCを触ったりする。夜はマットを敷いて寝る。朝になったらまたDIYを始める。

長期間ずっと車だけで暮らすのは大変ですが、『最低限、寝られる場所が確保されている』のはセルフリノベーションではかなり大きいと思っています。

土地だけ買った場合にも使える

家ではなく土地を買ってセルフビルドする場合は、もっと単純です。家がありません。

近くに賃貸を借りれば毎月家賃がかかります。でも車で寝られるなら、建築中の生活拠点の一つとして使えます。

もちろんトイレやお風呂、給水などは別途考える必要があります。それでも、寝室だけは最初からあるというのは大きい。

つまり私たちにとって車中泊は、『旅行で使えたら楽しそう』が出発点ではなく、古い家や土地を買ったあと、住める状態になるまでどう暮らすかという問題から始まりました。

どうせ買うなら移住後も使える車にしたい

地方へ移住したら、どのみち車は必要です。

買い物、病院、ホームセンター、畑、資材運び。だったら、工事中の仮の寝室にもなって、その後も普通に使える車がいい。

そこからさらに欲が出てきました。

旅行にも行きたい。キャンプもしたい。移住候補地を車で回りたい。マルシェにも使いたい。うさぎも一緒に旅行できたらうれしい。

私たちの条件

私の身長は173cm、奥さんは155cm。だからまず、二人とも足を伸ばして寝られること。

雪がある地域へ移住する可能性があるので4WD。古い家を直すなら工具や資材も積みたい。キャンプ道具も積みたい。でも普段の買い物にも使いたい。燃費も極端に悪いのは困る。

こうしてスペーシアギア、デリカミニ、ルークス、N-BOX、タント、ハスラー、ジムニー、エブリイワゴン、スペーシアBASEなどを見ていきました。

「室内が広い」と「寝やすい」は違った

最初は室内寸法ばかり見ていました。

でも途中で、室内長が長い=二人で快適に寝られるではないことに気づきました。

メーカーが『フルフラット』と呼んでいても、床のような完全な平面になるとは限りません。シートの段差が残ったり、運転席の倒れ方によって実際に寝られる長さが変わったりします。

スペーシアギアも数字上は広かったのですが、実車を見ると男性が寝るには思ったより余裕がないと感じました。

そこで、カタログ上の室内寸法より、実際に寝床をどう作れるかを見るようになりました。

最後まで悩んだエブリイワゴン

最後までかなり悩んでいるのが、同じスズキのエブリイワゴンです。

2026年型のハイルーフは、室内長2,240mm、室内幅1,355mm、室内高1,420mm。箱型なので、本当に『小さな部屋』に近い感覚があります。

PZターボ・ハイルーフ4WDはメーカー希望小売価格2,191,200円、WLTC燃費は15.1km/Lです。

173cmの私が寝る余裕や、工具・キャンプ用品を積むことを考えると、広さではやっぱり魅力的です。

ただ、4WDターボで15.1km/L。極端に悪いわけではないものの、田舎暮らしで走行距離が伸びることを考えると少し気になりました。

スペーシアBASEを調べたら、用途に合いすぎていた

一方のスペーシアBASE。

最初は『少し変わったスペーシア』くらいに思っていました。

でもYouTubeやメーカーサイトを見ていくと、『これ、私たちがやろうとしている生活にかなり合うんじゃない?』となりました。

スペーシアBASEは4ナンバーの軽貨物。普通の軽乗用車というより、荷室を自分で好きな空間に変えて使うための車です。

マルチボードが「作業部屋→寝室」になる

最大の特徴がマルチボード。

位置を変えることで、デスク、棚、荷物置き、車中泊用の床など、いろいろな使い方ができます。

家のDIY中なら、PCを開いて設計を確認したり、昼食を食べたりするスペースにもできそうです。そして夜は寝室に変更。

一台の車が、作業部屋→休憩所→寝室と変わる。

これは古民家を直しながら生活する場合、かなり便利そうです。

寝床の段差はキャンプ用マットで解決できそう

前席まで含めて完全な一枚板のような水平になるわけではなく、座面などには多少の段差があります。

最初は専用の三角形の段差解消クッションを買えばいいのかな、と考えていました。

でも途中で、『キャンプ用のインフレーターマットを敷けばいいんじゃない?』と思いました。

5〜8cm程度の厚みがあるマットなら、小さな凹凸はかなり吸収できそうです。使わないときは空気を抜いて丸めて収納できます。

二人なら幅55〜60cm程度のマットを2枚。一人のときは1枚だけ。大きなベッドキットを常設しなくても済みます。

段差解消用品すら、わざわざ増やさなくていいかもしれない

さらに話しているうちに、『低くなっているところに荷物を置けばいいんじゃない?』となりました。

テント、タープ、寝袋、着替えなど、どうせ持っていく柔らかいキャンプ用品を低い部分に入れて高さを調整。その上からインフレーターマットを敷く。

最初は段ボールなどで高さを試してもいい。うまくいけば、その場所に薄い収納ケースを置いて、中にキャンプ用品を入れてもいい。

収納がそのままベッドの土台になる。

これなら段差を埋めるためだけの専用品を積む必要がありません。

ただしガス缶、バーナー、硬い工具などは寝床の下に置かないようにします。

荷物が増えたら屋根にも積める

車中泊で困るのが、『二人が寝たら荷物をどこに置くの?』という問題。

スペーシアBASEにはベースキャリアやカーゴラックアタッチメントが用意されているので、キャンプ用品の一部をルーフ側へ逃がすこともできます。

車内を人間の寝床として使いつつ、テントや椅子などを屋根へ。古民家DIYでも長い物や汚れた用品を分けられそうです。

ユーティリティーナットもDIY向き

荷室にはM6ボルト対応のユーティリティーナットが10か所あります。

フック、ネット、棚、小物入れなどを追加できるので、『自分で好きに使ってください』という車になっています。

古民家を自分たちで直すのと同じように、車も少しずつ自分仕様に育てられる。この方向性がかなり気に入りました。

マルシェにも使えそう

移住後には、小さなマルシェや直売のようなこともやってみたいと思っています。

スペーシアBASEは2名乗車時の最大積載量が200kg。マルチボードを棚やテーブルとして使い、ユーティリティーナットにネットやフックを追加できます。

野菜、什器、テーブル、看板、クーラーボックスなどを積んで移動する。

移住後の日常車が、そのまま小さな商売の車にもなるのはかなり魅力です。

うさぎも一緒に旅行できるかもしれない

後ろをフラットにすれば、折りたたみ式のうさぎ用ケージも置けそうです。

走行中はケージをしっかり固定。目的地では展開。夜になったら人間用の寝床とスペースを調整する。

もちろん夏場の車内温度管理などはかなり慎重にする必要がありますが、『うさぎがいるから旅行できない』ではなく、『うさぎも一緒に移動できる車を作る』という方向にできます。

4WDでも燃費19.9km/L

雪のある地域への移住も考えているので、買うなら4WDが候補です。

スペーシアBASE 4WDのWLTC燃費は19.9km/L。2026年9月時点のメーカー希望小売価格は、GF 4WDが1,595,000円、XF 4WDが1,744,600円です。

エブリイワゴンのPZターボ・ハイルーフ4WDは15.1km/Lなので、差は約4.8km/L。

広さならエブリイワゴン。燃費と価格ならBASE。ここはかなり分かりやすい違いでした。

4ナンバーなので税金も安い

スペーシアBASEは軽貨物なので、軽乗用車より軽自動車税が安くなります。

現在住んでいる東京都の区の場合、自家用軽乗用車は年10,800円、自家用軽貨物は年5,000円。

これだけで車を決めるほどの差ではありませんが、維持費は安い方がうれしい。

新車の場合、BASEは初回車検も2年ですが、中古車を買うなら『新車の初回車検が1年早い』という違いはあまり気にしなくてよさそうです。

移住先がすぐ決まらなくても、車は無駄にならない

今回車を調べていて、考え方そのものも少し変わりました。

最初は『移住したら必要だから車を買う』という発想でした。

でも逆でもいい。

『車を買って、その車で移住先を探しに行く』でもいい。

候補地を回る。キャンプする。その地域で買い物をしてみる。冬の道路を走る。直売所を見る。空き家や土地を見学する。

もし理想の場所がすぐ見つからなくても、それは失敗ではなく、夫婦でいろいろな土地を見ながら暮らしを探す期間になります。

今のところ「エブリイワゴンもいい。でもBASEがうちらしい」

広さだけなら、今でもエブリイワゴンに惹かれています。

173cmの私が寝る余裕も、エブリイワゴンの方がありそうです。

でも私たちの本来の目的に戻ると、古民家を直している間の寝室、土地だけ買った場合のセルフビルド中の仮の生活拠点、DIY用品の運搬、キャンプ、旅行、移住先探し、マルシェ、うさぎとの旅行、日常の買い物。

これらを全部一台でやろうとしたとき、スペーシアBASEがかなりちょうどいい。

奥さんとYouTubeをいろいろ見ながら話した今の結論は、

『エブリイワゴンもいい。でも、うちらにはBASEの方が面白くない?』

です。

あとは実車で、173cmの私が本当に寝られるのか。マットを敷いたらどれくらい平らになるのか。荷物を積んだまま寝床を作れるのか。

ここを試してみたいと思います。

もし全部クリアできたら、スペーシアBASEは単なる移住用の車ではなく、家が完成する前から始まる、私たちの田舎暮らし最初の『部屋』になるかもしれません。


※価格・燃費・装備は2026年9月時点で確認したメーカー公表値をもとにしています。購入時は最新情報をご確認ください。