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2026年8月8日。
前日、
有楽町の移住相談へ行ったことで、
土地探しの考え方が、
かなり変わった。
自治会。
別荘地。
土地の広さ。
畑。
古家。
新居。
それまで私は、
「どこに住むか」
を考えていた。
ところが、
このあたりから、
少し違うことを考え始めた。
ここで、何をするか。
だった。
古家を買って、自分たちで直す
このころ、
那須を中心に、
古家付きの土地をかなり見ていた。
古い家。
広い庭。
木。
ちょっと荒れた敷地。
普通なら、
「リフォームにいくらかかるだろう」
と考えるところなのだけれど、
私たちは、
だんだん、
別の方向へ行き始めた。
これ、自分たちで直したら面白いのでは?
床。
壁。
庭。
ウッドデッキ。
古い建具。
外構。
もちろん、
屋根や構造、水回りなど、
素人では難しいところは業者へ頼む。
でも、
できるところは、
自分たちでやる。
私はそのころ、
DIY動画もよく見るようになっていた。
古い家が、
少しずつ変わっていく。
あれを、
自分たちでもやってみたい。
その過程をYouTubeにしたら?
そして、
また思いつく。
**直しているところを、
YouTubeにしたらいいのでは?**
古家を買いました。
草を刈りました。
部屋を片づけました。
壁を塗りました。
庭を作りました。
鳥が来る場所を作りました。
そんな動画。
完成した家だけを見せるより、
何もないところから、
少しずつ変わっていくほうが、
見ていて面白い。
しかも、
自分たち自身も、
記録になる。
このころから、
ただ家を買うだけではなく、
家づくりそのものをコンテンツにする
という発想が出てきた。
古家は、ずっと自宅じゃなくてもいい
そして、
前日に出ていた、
「古家に住みながら新居を建てる」
という案。
これも、
さらに一歩進んだ。
まずは、
古家に住む。
DIYしながら、
土地を知る。
その間に、
敷地の中で、
いちばん気持ちのいい場所を探す。
そこへ、
新しい家を建てる。
では、
新居が完成したあと、
古家はどうするのか。
壊す?
物置?
仕事場?
それもいい。
でも、
せっかく直したなら、
人が泊まれる場所にしてもいいのでは?
と思い始めた。
古家は「物語のある家」になる
新築は、
暮らしやすい。
断熱もある。
設備も新しい。
動線も考えられる。
だから、
自分たちが毎日暮らすなら、
新居のほうが楽だと思う。
一方で、
古家には、
新築にはないものがある。
古い柱。
建具。
縁側。
庭。
木。
時間。
そして、
自分たちで直してきた記録。
古家には、物語が残る。
だったら、
古家は、
泊まりに来る人が楽しむ家。
新居は、
自分たちが快適に暮らす家。
そんな役割分担も、
ありなのでは?
と思った。
「住む家」と「見せる家」を分ける
これ、
今考えると、
かなり重要な発想だった。
それまでは、
一軒の家に、
全部入れようとしていた。
自宅。
仕事場。
庭。
撮影場所。
来客。
犬。
鳥。
畑。
全部。
だから、
土地も家も、
どんどん大きくなっていった。
でも、
建物を分ければいい。
新居=生活
古家=遊び・仕事・来客
そう考えると、
かなり楽になる。
新居は、
掃除しやすく。
暖かく。
使いやすく。
古家は、
少しくらい不便でもいい。
むしろ、
その不便さも、
面白さになる。
囲炉裏がある。
縁側がある。
薪ストーブがある。
古い梁が見える。
そういう家。
古家と新居は、少し離したい
もし、
同じ敷地に二つの家を置くなら、
私は、
少し距離が欲しかった。
玄関を出たら、
すぐ隣にもう一軒。
ではなく。
木を挟む。
庭を挟む。
小道を歩く。
古家と新居が、
それぞれ独立して見える。
そんな配置。
古家に誰かが泊まっていても、
自宅側まで、
気配が入りすぎない。
自分たちも、
普通に暮らせる。
そのためには、
入口も分けられたらいい。
駐車場も別。
庭も別。
できれば、
生活動線も交差しない。
まだ宿泊施設をやると決めたわけでもないのに、
もう、
お客さんの動線を考え始めている。
気が早い。
将来は土地も分けられる?
さらに、
話は進む。
もし将来、
古家と新居を、
完全に別々に使いたくなったら?
古家だけ貸す。
古家だけ売る。
新居だけ残す。
そういうことも、
できたほうがいい。
だったら、
最初から、
土地を分けやすい配置にしておいたほうがいいのでは?
ここで、
分筆
という考え方も、
かなり現実的になってきた。
古家側。
新居側。
それぞれ道路へ出られる。
それぞれ駐車できる。
それぞれ独立して使える。
そんな土地なら、
将来の選択肢が増える。
家を買うというより、小さな場所を作る
ここまでくると、
もう、
単純な移住ではなかった。
家を買って、
静かに暮らす。
だけではない。
古家を直す。
その様子を発信する。
庭を作る。
人が来る。
新居を建てる。
古家は別の役割を持つ。
つまり、
暮らしそのものが、小さな事業になっていく。
もちろん、
この段階では、
まだ何も決まっていない。
民泊にするのか。
ゲストハウス的に使うのか。
撮影場所にするのか。
友人用の離れなのか。
分からない。
でも、
ひとつだけ、
はっきりしてきた。
私は、
ただ田舎へ引っ越したいわけではない。
自分たちで場所を育てたい。
たぶん、
このころからだった。
のちに私たちが、
「ぴちゅ森」
と呼ぶことになるものの、
原型ができ始めたのは。
家。
庭。
森。
鳥。
犬。
古家。
新居。
そして、
そこから何かが生まれる暮らし。
まだ名前もない。
でも、
方向だけは、
少しずつ見え始めていた。



