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2026年8月7日。
この日は、
移住について、
かなりいろいろ考えた日だった。
ふるさと回帰支援センターへ行って、
自治会の話を聞いた。
そこから、
別荘地を見直した。
土地は3000㎡もいらないかもしれない。
本格的な畑は、
自宅の敷地に全部入れなくてもいい。
そんなふうに、
条件を少しずつ整理していった。
そして夜。
また、
ひとつ新しい案が出てきた。
**古家付きの土地を買って、
まず古家に住む。**
そして、
その同じ敷地の中に、
あとから新しい家を建てる。
これ、
けっこういいのでは?
まずは古家に住む
広い土地を探していると、
古い家がついている物件がよく出てくる。
古家付き土地。
建物は古い。
でも、
住めないほどではない。
水回りもある。
屋根もある。
最低限、
生活できる。
そういう物件。
それまで私は、
古家付き土地を見ると、
「この家を直して住むか」
あるいは、
「壊して新築するか」
の二択で考えていた。
でも、
よく考えると、
もうひとつある。
**最初は古家に住んで、
あとから新居を建てる。**
これなら、
いきなり全部完成させなくてもいい。
仮住まいのために家賃を払わなくていい
家を新築するとなると、
完成まで時間がかかる。
その間、
どこかに住まなければならない。
東京に住みながら、
現地へ通う。
近くで賃貸を借りる。
ホテル。
マンスリーマンション。
いろいろ方法はある。
でも、
敷地内に古家があって、
そこに住めるなら、
かなり楽では?
土地の様子も分かる。
季節も分かる。
風の向き。
日の入り方。
雪。
雨。
鳥。
虫。
近所の音。
実際に住みながら、
「この土地なら、家はここに建てたい」
を考えられる。
これは、
かなり大きい。
土地を知ってから家を建てられる
家を建てるとき、
図面では分からないことがある。
朝、
どこから光が入るか。
午後、
どこが暑くなるか。
風が抜ける方向。
雨のあと、
水がたまりやすい場所。
冬、
どこに雪が残るか。
どこから山がいちばんきれいに見えるか。
一年くらい住んでみたら、
かなり分かるはず。
だったら、
最初から急いで新築するより、
古家に住みながら、
土地を観察する。
そのあと、
本当にいい場所へ新居を建てる。
それって、
かなり合理的では?
と思った。
新居は古家から少し離したい
このころ私は、
同じ敷地に新居を建てるなら、
古家のすぐ隣ではなく、
少し離したいと思っていた。
広い土地なら、
家と家の間に、
庭。
木。
小道。
そういう空間があってもいい。
古家。
新居。
二つの建物が、
それぞれ別の役割を持つ。
そんな配置。
そして新居は、
できれば、
緩やかな斜面の側。
坂を下る方向に、
景色が抜けている場所。
そこへ、
大きな窓。
LDK。
ウッドデッキ。
山を見ながら、
暮らす。
まだ土地も買っていないのに、
もう窓の向きまで決め始めている。
いつものことである。
古家はあとでどうする?
そして、
新居が完成したあと。
古家をどうするか。
ここでまた、
夢が広がる。
壊す。
という選択肢もある。
でも、
使えるなら、
残してもいい。
仕事部屋。
作業場。
趣味部屋。
倉庫。
来客用。
ゲストハウス。
そして、
条件が合えば、
民泊。
新居だけではなく、
古家にも、
別の役割を持たせる。
そう考えると、
古家付き土地は、
「古い家が邪魔な土地」ではなく、
最初から建物が二段階で使える土地
に見えてくる。
見方ひとつで、
かなり変わる。
古家を「つなぎ」に使う
この案のいいところは、
古家が、
ただの中古住宅ではなく、
暮らしのつなぎ
になること。
最初は、
仮住まい。
その後は、
離れ。
あるいは、
別用途。
新居ができるまでの間だけでも、
十分役目がある。
そして、
土地を買ったあと、
すぐに新築費用を全部用意しなくてもいい。
まず土地。
まず古家。
あとで新居。
お金の使い方も、
少し分けられる。
もちろん、
古家の修繕費が大きすぎたら意味がない。
でも、
最低限住めるなら、
かなり面白い。
ただし、古家にお金をかけすぎたら本末転倒
ここで注意したいのが、
古家の修繕。
古家へ住むために、
水回り。
屋根。
床。
断熱。
外壁。
全部やり直す。
気づけば、
1000万円。
となったら、
話が変わってくる。
仮住まいのつもりだったのに、
古家が主役になっている。
だから、
この案をやるなら、
古家は、
住むための最低限。
新居を建てる予定なら、
改修しすぎない。
これが大事そうだった。
「古家付きだから安い」が本当に得とは限らない
古家付き土地は、
更地より安く見えることもある。
でも、
古家があることで、
解体費。
修繕費。
登記。
税金。
水道。
浄化槽。
いろいろ出てくる。
だから、
ただ、
古家がある!
住める!
得!
とはならない。
建物の状態を見て、
どこまで使えるか。
それを判断しないといけない。
屋根がダメ。
床が抜けそう。
水回り全滅。
シロアリ。
大量の残置物。
そうなると、
「仮住まい」
どころではない。
古家、
場合によっては、
最初から大仕事である。
同じ敷地に、新しい家を建てられるとは限らない
そして、
ここが一番大事。
広い土地だから、
空いているところへ、
もう一軒家を建てればいい。
最初は、
かなり軽く考えていた。
でも、
実際には、
何でも自由に建てられるわけではない。
建ぺい率。
容積率。
接道。
用途地域。
土地の地目。
敷地の分け方。
既存の建物との関係。
上下水道。
場所によっては、
条例。
いろいろ確認が必要になる。
つまり、
「土地が広い=家を2軒建てられる」ではない。
ここは、
かなり重要だった。
もしかしたら分筆が必要?
さらに、
古家と新居を、
将来的に完全に別の家として使うなら、
土地を分ける必要が出てくることもある。
同じ敷地内に、
二つの独立した住宅を建てる場合。
それぞれに、
道路との関係や、
建築条件が関わってくる。
私はこのあたりから、
初めて、
分筆
という言葉も、
意識するようになった。
土地を買うだけなのに、
どんどん新しい専門用語が出てくる。
土地探し、
勉強量が多い。
でも、「すぐ完成させなくていい」は魅力だった
それでも、
この二段階案は、
かなり魅力的だった。
移住する。
土地を買う。
古家へ住む。
庭を作る。
土地を見る。
季節を見る。
そのあと、
新居を建てる。
いきなり、
理想の家を完成させなくていい。
少しずつ、
暮らしを作っていく。
これは、
私たちが考えていた移住に、
かなり合っていた。
私は、
完成された家を買いたいわけではない。
暮らしを作りたい。
だったら、
時間をかけてもいい。
「仮住まい」から始める移住
移住というと、
東京を出る。
新居へ引っ越す。
そこで新生活スタート。
そんな、
一発切り替えのイメージがあった。
でも、
別に、
段階を踏んでもいい。
まず、
古家。
次に、
新居。
古家は、
その後も別の役割へ。
そんなふうに、
暮らしそのものを、
少しずつ変えていく。
これなら、
家づくりも、
庭づくりも、
焦らなくていい。
土地と暮らしながら、
決めていける。
かなり、
私好みだった。
そしてまた、新しい疑問が出てきた
ただ。
ここまで考えて、
ようやく、
基本的な疑問に戻った。
**同じ敷地に、
家って2軒建てられるの?**
広いから。
空いているから。
それだけで、
建てていいわけではない。
古家付き土地を買うなら、
新居を建てられるかどうかまで、
最初から確認しないといけない。
このころから、
私は物件を見るとき、
古家だけではなく、
「この敷地のどこに、もう一軒建てられる?」
まで考えるようになった。
移住先探し。
とうとう、
中古住宅を見るだけでは、
終わらなくなってきた。



